溶存酸素とカネヒラ その4
今回は、家の水槽で元気で綺麗なカネヒラを観るには、結構、空気が必要なんだヨ!! と言うお話です。チョト、長くなります。

家の水槽は、どんなサイズであれ、左上の図の如く、酸素の出入りが行われています。供給は、エアーポンプのブクブクが殆どです。水槽水面表面や濾過槽の水の流れからの酸素吸収はどうか?と言うと、難しいのでここでは無視します。一方、酸素の消費は?と言うと、カネヒラ君達と+濾過槽のバクテリアの2箇所になります。今回は、バクテリアの好気性菌が結構酸素を必要とするという事を考えてみます。良く魚飼育教科書に出て来る右上のイメージ図から考えます。カネヒラの糞尿由来のアンモニアが最終的に硝酸塩に変わるには各種の酸素を食べる好気性菌が働きます。中学の理科の時間ですが、最終の硝酸塩であるNO3の分子量62のうち酸素由来3原子が、供給する空気中の酸素から好気性菌が食べて取り込んだとします。加えて前回同様に、12cmカネチャン7匹が水槽の中で、1日1.5gの餌を食べたとしますと、「大きなカネヒラを育てるには その2 02年3月」レポートと同様の仮計算です。1.5g/匹・日x7匹x0.06x(1-0.3)=約0.44gのN(窒素)換算の糞とかオシッコします。NO3硝酸塩にして1.94gです。分子量変換が16x3÷62=0.8なので、1,94x1000x0.8=約1600mg酸素になります。これは気体換算だと約1100mlなのです。
でも濾過の好気性菌君達は、人間と同じで100%効率で御仕事していないので(^^ゞ、ここでも換算効率をエイヤッと2割とか仮決めします。8割は他の趣味とか仕事もあるデヨ、と言う事です。すると、カネヒラ君達と+好気性菌で、119x24+1100/0.2=約8400ml酸素が一日に消費されている計算になります。1日に8400mlの酸素を過不足なく供給するには毎分1リッターのエアーポンプで大丈夫なのでしょうか?前回、空気中の酸素の吸収係数が0.03で、泡からの表面積x滞留時間で実行吸収係数が、仮にエイヤッで1/5としました。これは非常に乱暴な計算なのですが、マア推測の推測なので同様に計算すると、8400÷1000÷0.21÷0.03x1/5÷24Hr=11リッター空気/Hr=0.2リッター空気/分なので、最初の1リッター/分のポンプでOKという結果になります。実際、1リッター/分のブクブクは凄い泡の量と流れなので、テストしてみれば分かりますが水面が少し波打ちます、だからして結局、水槽の中でチョト激しいかなと思われるブクブク、大抵1〜2L/分の供給量でOKになり、簡単な答えに戻ってしまいました。(^^;.... 水槽には、ウ〜ント、沢山、空気をブクブクするのが大事ダヨ、と言う事が結論です。私の周りの人達は、聴くと案外、沢山ブクブク水槽を実施していないので、実はカネヒラ君達は、結構、ストレスとかで悩んでいるのではと邪推されます。(^^; 大きく成長しないのもこの辺が理由だったりします。理屈っぽくなりましたが、どなたか専門家の方が御覧になったら、御意見メイルとかお願いします。
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